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臨床事例

  • 頚椎神経根障害

  • ​慢性腰痛

随時更新中です

突発性めまい

症状:

49歳女性が2年間、原因不明のめまいに悩まされていました。めまいの専門医を訪ね、ビデオ式眼振測定や温度検査、MRI検査など受けますが、全く異常なしと言われ続けます。症状はだんだんと悪化しますが、病院に行くたびに異常がないと言われ、周囲に自分の症状を信じてもらえないと悩んで来院しました。

​検査:

右の一つ目の画像は初診時における彼女のバランス検査の結果です。赤で示されている棒グラフは患者のバランスの乱れを示しています。重心位置の大きなずれに加え、目を閉じた状態での大きな揺れは、バランス異常を明確に示しています。

施術&リハビリ:

検査にて検出された神経機能の低下がみられる前庭系と脳幹、小脳の機能的リハトレを行います。また、前庭リハビリと眼球運動を組み合わせたバランストレーニングを行いました。

フォローアップ検査&プラン:

右の二つ目の画像が同じ患者の翌日のバランス検査の結果です。目を閉じた状態においても、ほとんど揺れず、大きな改善を示しています。重心の位置は多少、中心位置からずれているものの、前日に比べ大きな改善を示しています。施術とリハトレの方向性が正しいことを確認しながら、3週間のリハトレにより、神経機能の回復を促しました。

 

経過:

3週間後、全ての症状は解消されました。3ヶ月、6ヶ月の経過チェックにおいて、めまいの症状は戻らず元気に過ごされていました。

Screen Shot 2015-09-16 at 12.51.14 PM.pn
Screen Shot 2015-09-16 at 12.51.48 PM.pn

​パーキンソン病

症状:

パーキンソン病と診断された男性が、前傾姿勢とバランスの改善を望んで来院しました。

検査:

右の画像はこの患者さんの姿勢コントロール、安定性限界(Limits of stability :LOS)の結果です。安定性限界とはバランス能を評価するひとつの方法で、足を一定の場所から動かさずに転倒/ステップを踏まずに足圧中心/重心位置(Center of Pressure :COP/Center of Gravity: COG)を移動できる最大範囲です。 コンピューター式重心検査機にて前、右前、右、右後ろ、後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に可能な限りCOPを移動させます。移動時における最大移動範囲(Maximum Excursions )、移動速度(Movement Velocity)、反応速度(Reaction Time)、方向性コントロール(Directional Control)などを測定する事が出来ます。安静立位姿勢からスタートし、10秒の間でCOPを可能な限り速く前方向に移動させ維持させます。10秒後、安静立位姿勢に戻り次の方向に再スタートします。それぞれの方向に、患者さんがどのようにCOPを移動させたかが図で表されます。移動範囲は基準の最大範囲に対してどれほど移動できるかが記録されます。年代別の統計的なデータと比較しそれぞれ最大移動範囲、移動速度、反応速度、方向性コントロールがその年代グループの正常範囲内かどうかが自動的に比較されます。この患者さんのLOSは、全方向に制限が見られ特に前方向への移動範囲が顕著に制限されていました。重心の移動範囲の制限は、その患者の姿勢コントロール力の低下、バランスの乱れにつながっています。

施術とリハビリ:

脳幹と前庭系の賦活を行い、バンラストレーニングを開始しました。眼球運動を組み合わせ、重心位置の移動方法を身体に教え込みます。可動域に問題のある箇所の(胸椎、仙腸関節)カイロプラクティックの施術を行いました。歩行パターンのトレーニングも行い、家での運動として、簡単なバランストレーニングと歩行、眼球運動を毎日行ってもらいました。

経過:

右の画像の下の図が2週間後、3回目のリハビリ時に測定したLOSです。中心からの線が、全方向にまっすぐと前よりも長く伸びているのがわかると思います。すべての方向への移動範囲が大きく改善され、患者さんの感覚的にもバランスが大きく改善されました。以降、パーキンソン病のマネージメントの一環として、この患者さんの主治医の薬物療法と連携してケアを行い、長期的にバランス力の維持、転倒予防のリハトレーニングを継続しています。

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dizzy
Parkinson
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